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近視抑制治療

当院の近視抑制治療

当院の近視抑制治療近視とは、目に入った光が網膜の手前で焦点を結ぶ状態です。手元はよく見えますが、遠くはぼやけて見えます。子供の成長と共に目の長さ(眼軸)も長くなるので近視は進行します。
近視が強くなりすぎると眼球に引き伸ばされ、将来、緑内障になりやすくなったり、網膜裂孔や網膜剥離など様々な病気を発症しやすくなります。現在、世界的に近視が増加しており、そういった病気を増加を予防するため、近視抑制治療が注目されています。
当院では、近視の進行を抑える治療として、治験の行われている低濃度アトロピン点眼、オルソケラトロジー、多焦点コンタクトレンズを用いた治療を行っております。

低濃度アトロピン点眼とは

低濃度アトロピン点眼とはアトロピン1%点眼には近視抑制があると知られていましたが、散瞳によるまぶしさ、調節力の低下による読み書きの困難などの副作用があり、近視抑制目的に使うことはできませんでした。近年、100倍に薄めたアトロピン0.01%でも近視抑制効果があることがわかり、副作用もほとんどないことが確認されています。さらに近視抑制効果の強いアトロピン0.025%も、副作用の心配が少なく近視抑制治療として使用されるようになりました。2019年に香港で行われた低濃度アトロピンによる近視進行抑制研究(LAMP study)では、1年間の低濃度(0.01%または0.025%)アトロピン治療によって、近視の進行を27〜43%抑えられたという結果でした。アトロピン点眼は、濃度が高いと動悸やまぶしさ、頭痛といった副作用がよく見られますが、0.05%までの濃度であれば安全であると報告されています。1日1回寝る前に点眼するだけでよく、副作用も少ないため気軽に導入しやすい治療ではありますが、近視進行抑制効果はあっても、いまある近視を矯正する効果はないため、近視矯正のための眼鏡やコンタクトが必要になります。また、人によっては近視抑制効果にムラがあることなどが問題となります。健康保険が使えない、自由診療となります。

費用

本治療は自費診療(保険適応外)です。

マイオピン0.01%
1本 3,500円(税込)
3本 10,500円(税込)
マイオピン0.025%
(在庫なくなり次第販売終了)
1本 4,000円(税込)
3本 12,000円(税込)
リジュセア®ミニ点眼液0.025%
(マイオピン0.025%の後継品)
1本 4,500円(税込)
1本 13,500円(税込)

※別途、診察代、検査代がかかります。

オルソケラトロジー

オルソケラトロジーオルソケラトロジーは特殊な形状をしたハードコンタクトレンズです。通常のコンタクトレンズと違い寝ている間だけ装着し、朝起きたらコンタクトレンズを外します。ハードコンタクトレンズを夜間装用することにより、角膜の形状が変わり近視を矯正することができます。周辺視野のピントも合いやすくなることから近視抑制効果があると知られています。2017年にスイスで行なわれた研究では、オルソケラトロジーを7年間使用して約33%の近視抑制効果があったと報告されています。
日中コンタクトレンズをつけずに裸眼で過ごせること、コンタクトレンズの装用を止めれば、角膜は元の形状に戻ることが、大きなメリットですが、他の近視抑制治療と比べると角膜感染症を起こすリスクが高くなり、適切な管理が求められます。健康保険が使えない、自由診療となります。

オルソケラトロジー

オルソケラトロジーは早くて6歳頃から。強度の近視・乱視は矯正できない。

オルソケラトロジーには基本的には年齢制限はありませんが、お子様の場合、保護者の方がコンタクトレンズの着脱や管理をサポートする必要があります。適応検査にて適応があると判断された場合でもお子様の目にコンタクトレンズを入れることができなければ治療は開始できませんので、早くて6歳頃から使用ができるようになります。
また、オルソケラトロジーは軽度の近視や乱視の方に適した治療法です。通常、近視度数は-4.00Dまで、乱視度数が-1.50D以下の方が治療の対象になります。そのため、強度の近視・乱視の方は適応検査にて適応なしと判断されることがあります。

レンズのケアが重要

オルソケラトロジーでは、コンタクトレンズのケアが非常に重要です。コンタクトレンズを清潔に保てない場合、角膜炎、角膜上皮障害、角膜感染症、角膜内皮障害、巨大乳頭結膜炎などを引き落とすリスクがあります。特に角膜感染症はまれですが重篤な合併症です。感染の予防のため特にお子様の場合は、保護者の方がコンタクトレンズのケアをしっかり行うことが大切になります。適切な管理や通院ができない場合は医師の判断で治療を中止させていただく場合があります。オルソケラトロジーでは、コンタクトレンズのケアが非常に重要です。コンタクトレンズを清潔に保てない場合、角膜炎、角膜上皮障害、角膜感染症、角膜内皮障害、巨大乳頭結膜炎などを引き落とすリスクがあります。特に角膜感染症はまれですが重篤な合併症です。感染の予防のため特にお子様の場合は、保護者の方がコンタクトレンズのケアをしっかり行うことが大切になります。適切な管理や通院ができない場合は医師の判断で治療を中止させていただく場合があります。

視力が安定するまで時間がかかる

オルソケラトロジーの治療開始直後は日によって見え方が違ったり、日中の視力矯正効果時間が短かったりすることがあり視力が安定しません。治療を続けることで少しずつ視力は安定し、日中の視力矯正効果が持続する時間も長くなります。また睡眠時間が短いと矯正効果が弱くなることがあります。

オルソケラトロジーの流れ

1適応検査&トライアル

オルソケラトロジーの装用が可能かどうかを確認するために、近視の度数や眼の健康状態を詳しく検査します。検査で問題がなければ、院内にあるトライアルレンズを実際に装用していただきます。治療は、事前に適応検査を受け、その結果で適応ありと判断された方のみ開始可能です。
※適応検査料:税込5,500円

2お試し装用【1ヶ月】

院内でトライアルレンズを装用し、コンタクトレンズの着脱に問題がなく、かつ治療を続けたいと希望された方には、1カ月間の試用装用を行っていただきます(料金:税込54,500円)。

その後、ご自宅での装用を開始していただきます。装用開始からおよそ1週間後・2週間後・1カ月後のタイミングで来院していただき、視力矯正の効果や眼の健康状態を確認します。
この経過を踏まえ、継続の可否をご判断いただきます。

3治療の継続

お試し装用期間終了後、そのまま治療を続けられる場合は、追加で12カ月分の費用(税込131,800円)をお支払いいただきます。
なお、継続されない場合は、破損や変形などのないトライアルレンズをご返却いただくことで、保証金20,000円を返金いたします。

4定期検査の受診

治療を続けている間は、3カ月ごとに定期検査を受けていただきます。

※治療を終了する場合は、専用レンズのご返却が必要です。
※継続をご希望の場合でも、眼の状態や管理状況、通院状況によっては、治療を中止していただくことがあります。その際もレンズはご返却いただきます。

費用

本治療は自費診療(保険適応外)です。

初年度費用

191,800円(税込)

適応検査&トライアル装用 5,500円(税込)
お試し装用【1ヶ月】
Lお試し期間中の検査費用(3回分)
L初回ケア用品(1カ月分)
Lトライアルレンズ保証金
54,500円(税込)
治療継続費
L専用レンズ(両眼)
L定期検査代(3カ月毎×4回分)
Lケア用品(3ヶ月分×4回分)
131,800円(税込)
※その他費用(別途)
レンズの紛失
49,500円(税込)

レンズ保障

【処方変更】

新規発注日より12ヶ月 1枚につき2回まで可能

【紛失】

交換保証なし 全額患者様負担

【破損】

新規発注日より12ヶ月以内 1枚につき2回まで可能(半分以上のレンズのご持参が必要です)

2年目にかかる費用(年払い)
治療継続費
L定期検査代(3カ月毎×4回分)
Lケア用品(3ヶ月分×4回分)
52,800円(税込)

3年目にかかる費用(年払い)
治療継続費
L定期検査代(3カ月毎×4回分)
Lケア用品(3ヶ月分×4回分)
52,800円(税込)
レンズの定期交換
・2年毎の交換をおすすめしています
49,500円(税込)/1枚
  • 本治療は保険の対象外、自由診療となります。
  • 本治療中に、眼科医が必要と判断した場合は、その疾患に対する眼科的治療を受けてください。
    その際、費用は別途かかります。
  • 医療費控除の申請が可能です。当院から発行した領収書は大切に保管してください。

多焦点ソフトコンタクトレンズ

多焦点ソフトコンタクトレンズ多焦点ソフトコンタクトレンズは一般的には老眼のための遠近両用ソフトコンタクトレンズとして知られています。一部の多焦点コンタクトレンズは、周辺視野のピンボケを抑える効果があり、近視抑制効果があることが知られています。近視進行予防を目的として海外で認可されたコンタクトレンズ『MYLO®』を使用すると単焦点ソフトコンタクトレンズと比較して2年間で32%(屈折値),25%(眼軸長)の近視進行抑制効果が認めたといった報告があります。当院ではこの『MYLO®』と素材は異なりますが、全く同じ光学デザインのSEED 1Day Pure EDOF(MID)を使用しております。軽度の近視から強度近視(-12Dまで)にも対応可能なレンズですが、乱視矯正には未対応です。一般向けに遠近両用コンタクトレンズとして流通しているものになりますので、通常の保険診療で治療することができます。1日使い捨てコンタクトレンズなので、衛生面や管理が比較的安全な一方で、日中ソフトコンタクトレンズを装用する必要があるため、ドラブルがあった際にご自身でコンタクトレンズを外せる必要があります。自分で取り外すといった自己管理が可能な年齢になるまでは使用できません。